約 82,673 件
https://w.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss/pages/935.html
ジュンは今、絶体絶命のピンチに陥っている。 ジ(穴があったら・・・入りたい・・・) ジュンは、顔が真っ赤になっていくのを感じた。 雪「ジュン様!これは、男としては正常な証拠ですわ!むしろ、喜ぶべきですわ!」 ジ「できるかー!」 反論するのと正反対に、ジュンの顔は、みるみる赤くなっていく。 銀「ほらぁ、ジュンはやっぱり興奮してたじゃなぁい。」 真「何かの間違いなのだわ!ジュン、どうなの?!」 水銀燈の満足げな声と、真紅のヒスの入った声。 ジ「え、いや、その・・・。」 弁解の猶予はない。体が正直に示しているのだから。 ジュンは、真紅の拳が握られていくのを見て、もう一度あのパンチが飛んでくることを覚悟した。 が、そこにまた、 雪「ジュン様!勝手ながらも、私が処理いたしますわ!」 雪華結晶が現れ、ジュンを押し倒した。 雪華結晶は妙に息が荒かった。 ジュンは、このままやられてしまうのか、と思った矢先、 銀「ジュンは私の服で興奮しちゃったのよぅ?私が責任を持つわぁ。」 水銀燈が雪華結晶をジュンから引き離した。 息を荒げて、ジュンに覆いかぶさり、 銀「覚悟しなさぁい!」 ジ「うわああああ!」 水銀燈が、いざ始めようとした所を、 『ドッ!』 また邪魔が入った。 ジ「!!!!!!!!」 真「待つのだわ!自分の下僕の不始末は、主人である私がするのだわ!」 水銀燈を突き飛ばした正体は真紅だった。 銀「真紅ぅ~!邪魔をするつもり~?」 突き飛ばされた水銀燈の声は、明らかに憎悪丸出しだった。 真紅は水銀燈を無視し、行動に移ろうとする。 真「さあ、ジュン、始めましょう!」 真紅も、これまた息が荒い。 ジ「ちょ、ちょっとまて、やめろ~!!!」 『ガチャ』 の「ジュンく~ん?騒がしいけど如何したの?お客s・・・」 突然、のりが現れた。 皆「「「「゚Д゚)<あ、 ゚Д゚)<あ、 ゚Д゚)<あ、 ゚Д゚)<あ、」」」」 唖然、時が止まる。 の「ご、ごめんねジュン君。お客さん、し、下で待っているみたいだから、静かに、て、手早く終わらせてね・・・。」 のりは顔を赤らめ、目をそらしながら言った。 真「わ、私がこんなことするわけがないのだわ。」 真紅は起き上がった。 銀「ざんねぇん。ジュン~我慢できなくなったら私に言うのよぅ?」 水銀燈はニヤニヤしながら言い放つ。 雪「私も呼んでね。」 雪華結晶は、にっこりと優しい笑顔で。 言い終わると、三人はすぐに部屋の外へ、逃げるように出て行った。 の「は、早く、着替えてきてね・・・。」 『バタン!タタタタ・・・』 のりもすぐに出て行った。 ジ「ちょ、待てよお茶漬けのり!誤解するな!・・・はあ、最悪な一日だよ、まったく。もうやだ。」 そういってベッドに思いっきり飛び乗った。 『ボスンッ!』 ?「キャッ!!」 不意に、驚いた声が聞こえた。 ジ「んん?」 ベッドの下を覗いてみると、薔薇水晶が頭を両手で抑えながら涙目でジュンを睨みつけていた。 ジ「何してんだよ。」 薔「イタイ・・・」 ほっぺを膨らませながら、片言でしゃべる。 ジ「いやだから、なにs」 薔「イタイ・・・」 質問しようにも、謝らなければならないようだった。 ジ「・・・ごめん。」 薔「うん・・・」 ようやく質問できそうな雰囲気だと、ジュンは感じた。 ジ「とりあえず、出てこいよ。」 薔「・・・・・・・」 『モゾモゾモゾ』 ホフク前進で、ベッドの下から這い出てくる。 ベッドから出るとすぐに、薔薇水晶はドレスを整え始める。 ジ「ホコリ、いっぱい付いてるな。」 薔「うん・・・」 『ヌギヌギヌギ』 ジ「(; ゚Д゚)<おい!!!!!!!!!!」 ジュンのあっけにとられた顔に気づいた薔薇水晶は、不思議そうな顔で尋ねる。 薔「ナニ?」 ジ「いや、というか・・・、何 で こ こ で 脱 ぐ ん だ よ!?!」 薔薇水晶は、またもや不思議そうな顔で聞き返す。 薔「・・・ダメ?」 ジ「当 た り 前 だ ろ !」 薔「ザンネン・・・」 ジ「何 が 残 念 だ !」 ジュンはとりあえず、話を元に戻そうとする。 ジ「ところで、何でベッドの下に居たんだ?それと、いつから入ってたんだ?」 薔「水銀燈が・・・ここに来る少し前・・・ジュンの部屋・・・詮索してた・・・だけど・・・水銀燈来たから・・・隠れた・・・。」 片言でゆっくり喋るので、ジュンは他の事を考えていた。 ジ(待てよ・・・ベッドの下って、確か・・・!!!!!!) ジュンの動揺は顔にも出ていた。 薔「ニヤリ・・・」 ジ「お、お前まさか・・・見た?」 薔『コク』 ジ「ああああああ!!!最悪だああああ!!」 ジュンは完全に取り乱していた。 ちなみに、ベッドの下にあるのは、通販で購入したAV3本とエロ本4冊である。 薔「私が・・・満たしてあげる・・・。」 ジ「ちょまって・・・。」 薔薇水晶は、ドレスを脱ぎかけのままジュンに迫り、ジュンの肩に手を掛ける。 ジ「!!!!!クッ?!」 薔薇水晶は意外と力が強かった。 薔「さあ、始めましょう・・・」 ジ「つあああ!」 薔「あ・・・・」 ジュンは出せる力を振り絞り、薔薇水晶から逃れた。 『ドドドド、ガチャ、バタン!』 薔「テレ屋さん・・・・(///)」 ジュンは脱兎のごとく階段を下り、物置へ隠れようとした、その時、 『ガチャ、ガチャ』 翠「いい湯だったですぅ!」 蒼「姉さん、もう少し静かに入ろうよ・・・。」 風呂からは翠星石と蒼星石。 の「巴ちゃん、ごめんね、わざわざ来てくれたのに・・・。」 巴「いえ、また後日お邪魔させていただきます。」 リビングからは、のりと・・・これまた最悪のタイミング、巴。 ジ「あ・・・。」 これとないタイミングで、皆と出くわす。 それぞれジュンに気づいたようだった。 翠「ち、チビ!何してるですか!」 驚きを隠せない翠星石。 蒼「ジュン君・・・。」 納得したような目で見る蒼星石。 の「お、お夕飯の支度してくる!」 逃げるのり。 巴「・・・・・・・・」 のりは、リビングの奥に消えていった。 『ガララララ』 物置からは、先程のメンバーが出てきた。 銀「ふう、まったく・・・あらぁ?我慢できなくなったのぅ?」 いまだ制服の水銀燈。 真「まったくホコリまみr・・・ジュン、何をしてるの?」 ほこりを払いながら、ジュンに尋ねる真紅。 雪「呼びに来てくれたのですか?」 期待をこめた満面の笑みで、ジュンを見ている雪華結晶。 『ドタドタドタ』 ついにはリビングから、雛苺と、金糸雀が出てきた。 雛「うゆ~?みんなどうしたのなの~?・・・あっ!ジュンカワイ~の!」 無邪気な笑顔で喜ぶ雛苺。 金「か、カナも負けたかしら~。」 悔しそうな顔をした金糸雀。 そして、とどめの一言。 巴「ジュン君、楽しそうね・・・」 あくまで、あくまで普通の顔で喋りかける巴。 ジ「は、ははははははは・・・。」 『バタッ!』 ジュンはその場で卒倒した。
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/343.html
柿崎めぐ ・・・・設定・・・・ 水銀燈を慕っている数少ない女子生徒。原作では心臓病を患っており、有栖川大学病院に入院している。そして、度重なる短命宣言の為、生きる気力を失ってしまう。原作では水銀燈の事を天使と慕っているが、このスレ的には日本代表選手たちを天使と言っている。そして、極度の嫌韓。 また、水銀燈を慕うというか……何処か間違った方向で慕ってる節がある。 かなり元気溢れる病弱体質という矛盾染みた少女。 何故か脇役の中では一番出番に恵まれている。 ジュンと付き合っているとのうわさが流れているが、本人は完全否定らしい。 注:設定は、絶対にこれ! と、言う訳ではないので設定にとらわれない脇役達を書こう! めぐ感想 病室の木の葉 水銀燈と女子生徒(百合注意) 北海道の集団旅行 めぐと水銀燈のWBC決勝戦実況 球技大会~一回戦第四試合A真紅vsH水銀燈~-ソフトボール- 球技大会~二回戦第二試合E金糸雀vsH水銀燈~-テニス- 水銀燈と尾行とめぐ 水銀燈と尾行とめぐ~mercury side~ 水銀燈とメグ ハリネズミのジレンマ プランK.S 水銀燈と家庭科 節分の豆まき
https://w.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss/pages/2402.html
あの世に嫌われているけど何か質問ある?(あの世に嫌われている方々のお話) ねえ… 「ん?」 そういえば入院ばかりしているけど、単位は大丈夫なの? 「嫌なことを思い出させるな…ま、とりあえず先に取れるだけ取っておいたから問題ないと思うけど」 そうなんだ 「うん。じゃ、柿崎は?」 私? 私は問題ないよ。大学は今休学してるし 「そうなんだ」 そういえば… 「ん? 今度は何?」 今日新しい人が入院するらしいよ 「この病室に?」 この病室に 「へ~。誰かな?」 ラプラス「私ですよ!」 (゚д゚)「(゚д゚)」 …見なかったことにしようか… 看護婦「あ、ラプラスさん、そんな所にいらっしゃったんですか? ほら、あなたの病室はここじゃあありませんよ」 「…あいつ…初めて見たときにはどっかミステリアスな雰囲気を持ってたけど…」 認識を改めないとね… 「で、新しい入院患者は…」 …水銀燈…貴女… 水銀燈「ごめんなさぁい、貴女達の邪魔はしないからぁ」 「地獄だな」 ええ …で、何で入院したの? 貴女 水銀燈「簡単に言うと…ウッ…ウッ…」 どうしたの!? 水銀燈「ジュンが…ジュンが…」 ジュン君が? 水銀燈「私を捨てて海外へ行ってしまったの…」 「…で、やけ酒してぶっ倒れて運ばれてきたと」 全く…救いようがないというか何というか… 水銀燈「私だって好きで運び込まれたわけじゃないわぁ」 「ま、どーでもいいけど。むしろそっちの方が都合が良いだろ」 ? 水銀燈「?」 「ほら、退院したら遊びに行くって言ったろ? 忘れた?」 覚えてたんだ 「そりゃあねぇ…俺も少し楽しみにしてたし」 水銀燈「…で、何処に行きたいのぉ?」 そうね…東京○ィズニーランド 「○ィズニーランドか…個人的にはシーに行きたいけどな」 じゃあ○ィズニーシーにしましょう 水銀燈「…私に対する当てつけぇ?」 気のせい気のせい 「ま、とりあえず○ィズニーは決定か」 水銀燈「案外あっさりねぇ」 そうだね…暇… 薔薇水晶「銀ちゃん…( ^ω^)ゞおいす~」 水銀燈「おいす~じゃないわよぉ」 薔薇水晶「ゴメンゴメン…これ…頼まれてたもの…」 水銀燈「ありがとうねぇ」 薔薇水晶「ううん、あ…柿崎さん。手術成功おめでとうございます」 ありがとう。ばらしぃ 薔薇水晶「じゃ、これにて失礼します」 -ガタン 「よくできた人だね~」 本当…よく水銀燈と付き合えるわ… 水銀燈「あらぁ、それって私がどうしようもないアバズレって言いたいのぉ?」 …「…」 水銀燈「沈黙が全てを物語っているわぁ…」 「まぁ良いや。3人だし、桃鉄しようぜ」 あ、賛成~ 水銀燈「良いわねぇ」 柿崎めぐの日記 ○月×日 晴れ 今日は水銀燈が入院してきた。ジュン君に振られたらしいけど、彼女の美貌なら問題ないよね… 私は…とりあえず目の前の目標を越えるために頑張りたいと思います。もっと彼に近付きたいから… あの世に嫌われているけど何か質問ある?・完
https://w.atwiki.jp/rozen-yuri/pages/127.html
紅「ただいまー」 銀「おかえりなさぁい、夜勤大変だったわねぇ」 紅「本当に大変だったのだわ…お腹空いたわ」 銀「ちょっと待っててぇ、すぐに作るわぁ」 紅「夜勤は本当長いから疲れるわ…しかも相方が苦手な人だったから余計疲れたのだわ…」 銀「それは災難だったわねぇ…(チラ)」 紅「話も弾まないし…嫌になるのだわ」 銀「そう…(チラチラ)」 紅「……?」 銀(…私だって一晩寂しかったんだからぁ…) 紅(…ふふ、そろそろね) 料理している水銀燈の後ろからギュッと真紅は抱き付いた。 銀「ちょ、ちょっとぉ、包丁持ってるのに危ないわよぉ…」 紅「そうだけど、今の私は水銀燈分を補充しないと死んでしまうのだわ」 銀「何それぇ。…でも、私も真紅分を補充しないと死にそうよぉ」 紅「お互い様ね。…一晩空けてごめんね」 銀「真紅こそぉ、お仕事お疲れ様ぁ」 水銀燈も包丁を置き、真紅を抱きしめ返す。 料理が出来上がるのはもう少し後になりそうだった。 紅「ふぁ・・よく寝たのだわぁ」 銀「おはよぉ真紅ぅ」 紅「おはよう水銀燈・・・・・って・・・えぇ?!」 銀「あらあら朝からいい反応ねぇ」 紅「・・・いつから居たのかしら」 銀「ずいぶん前よぉ。真紅って寝顔は可愛いのねぇ」 紅「・・・・・一体なにしにきたのかしら」 銀「うーんそうねぇ・・・何だったかしらぁ」 紅「(ハァ…) もういいのだわ、朝食を御馳走するわ」 銀「やったぁ♪」 そんな銀紅 水銀燈「あの二人見せ付けてくれるじゃなぁい。翠星石と蒼星石を引き裂いてやるわぁ」 真紅「そうね。この暑い時期に彼女達は暑苦しいのだわ」 水銀燈「私は蒼星石をいただくわぁ」 真紅「私は翠星石ね」 『謝罪の代わりに』 「真紅ぅ~」 「水銀燈?一体な…………」 彼女は目を見開いた。いつも側にいる、見慣れた彼女の頭の上には、想像するだけで身の気もよだつあのおぞましい生き物の耳が、あった。 「ね…ねねねねねねこ……!?」 「ふふ、驚いたぁ?こんなのが苦手だなんて、おばかさぁん」 くすくすと笑う水銀燈だったが、目を見開いたまま微動だにしない真紅に、首を傾げた。次第に真紅の瞳からは、涙が溢れ始めた。 「えぇ!?ちょっと……な、なんで泣くのぉ!?」 「うぅ……ぐす…」 慌てる水銀燈をよそに、真紅の涙は止まるどころか更に酷くなっていた。 「ひぐ……っ…」 「………はぁ、」 大きく溜め息を吐くと、猫耳のカチューシャを投げ捨て、涙が止まらない真紅を抱き締めた。 「……悪かったわぁ。そこまで嫌だとは思わなくてぇ…」 「……、……」 真紅の唇が、水銀燈の耳元で微かに動いた。それを聞いた水銀燈はくすり、と笑い、真紅と唇を重ねた。 謝罪の言葉の代わりに、口付けを。 end 銀紅でウイイレ(サッカーゲーム) 水銀燈「何よこの子!!全然いうこときかないじゃないのよぉ!」 真紅「ざまぁないわね水銀燈!いけっ絆シュート!」 水銀燈「あぁ!・・・危なかったわぁ。よくやったわゴールキーパー」 真紅「くっ、どうしてあそこからはずすの!?まったく日本のシュート並ね」 水銀燈「うふふ、真紅が下手なのよぉ」 真紅「なんですって・・・みてなさい」 蒼星石(どっちも下手だ・・・) 水銀燈「もう後半ロスタイムじゃなぁい、いくのよ!真紅をジャンクにするのよ!」 真紅「くっ!」 水銀燈FWが裏に抜け出す 水銀燈「ktkr!」 真紅「~~~!!!!!・・・・・おっと」 蒼星石(うわぁ~後方からの殺人タックル・・・) 水銀燈「!!!!ちょっと!!何するのよ!!!」 真紅「手もとが狂ったのだわ」 水銀燈「嘘よ!ワザとでしょ!この卑怯者!!」 真紅「はぁまったく、ジャンクはうるさいのだわ」 水銀燈「真紅ぅーーーー!!!!!!!!!!!」 真紅「くぁwせdrftgyふじこlp;@:」 水銀燈「くぁwせdrftgyふじこlp;@:」 蒼星石「巻き込まれる前に逃げよ」 翠星石「蒼星石、翠星石と勝負するです」 蒼星石「あ、うん」 水銀燈「このっ!このっ!」 真紅「やめて頂戴!あっ、ちょっと」 水銀燈「このっ!このっ!」 真紅「だめよ水銀燈!それはオフサイドなのだわ!あぁ!」 翠星石「ちょっと蒼星石!いまのファールは悪質ですぅ!」 蒼星石「せふせふ」 翠星石「きぃ~~~!!」 綺麗だったわ。私に勝るとも劣らずだったわよ。 銀色の髪は一切の癖がなくって。どんな小さな風だって受けてサラサラと流れてたわ。 それを見てるのが飽きなくてね。何見てるの?ってよく睨まれたわ。 そういえば目も綺麗だったわね。 きつく吊り上がってたから、皆に言わせてみれば近寄り難い、って。 でも、そんなこと全然なかったわ。 本当は心優しい子だったのよ。そして、誰より強くて、誰より弱かったわ。 辛くて悲しい思いばかりしてきたみたいでね。独りでいることには強かったわ。 逆に優しさに弱くてね。私が告白した時の顔ったら……ふふ、傑作だったわ。 もう少しでいいから。彼女の側で、そんな色々な顔見てきたかったわ。 私は彼女を見ることはできるけど、彼女が私を見ることはもうないんだもの。 ──貴女と約束した未来は 甲高い音が病室に響いた。 白衣を纏った年配の医者は、腕時計を見つめると現在の時刻を呟いた。 姉ののりは、嘘…、と一言呟いて顔を両手で塞ぎ、膝から崩れた。 兄のジュンは医者に掴みかかろうとする。水銀燈がそれを制止した。 うわぁぁぁぁ、とのりは声を上げて泣いた。ジュンも膝をついた。 水銀燈は真紅の頬に触れる。まだ生きているような温もりが残っている。 「二人、きりに…してくれませんか…」 水銀燈がそう尋ねるとのりとジュンは頷き合うと、病室を後にした。 医者はとうに病室を去っている。 真紅の口から呼吸器をはずしてやる。もちろん、ピクリとも動かない。 水銀燈は真紅の手をとり、きつく握りしめた。 「何よぉ…せっかく握ってあげてるんだから、握り返しなさいよぉ…」 ぽろり、と目尻から涙が零れた。 どれだけ力を込めても、それが返って来ることはない。 手から力を抜くと、スルリと滑り落ちてしまった。 「お馬鹿さぁん」 水銀燈の声は、もはや声と呼べるほどのものではなかった。 水銀燈の震えている肩にそっと触れようとしたが、スルリと抜けてしまった。 悔しそうに拳をぎゅっと握り、抜けないように背中に頭をもたれさせた。 「水銀燈…」 ポツリと名を紡いだが、やはり聞こえないらしく、反応がない。 「すいぎ、んとぉ…」 あぁ、死んでも涙は流れるのだ。と意外に冷静な自分もいた。 「大好きよぉ…」 偶然にも二人の声が重なった。 もう拭う気もないらしい水銀燈の涙を真紅は──いや、もはや真紅とは呼べない彼女は──一つ掬った。 水銀燈は大きく肩で呼吸をしながら真紅に気付かずに、眠っている真紅に唇を重ねた。 「お馬鹿さぁん…貴女は、あなたは…本当の、本当に…」 目を瞑っている真紅に額をくっつけると、水銀燈の涙は真紅の頬に伝った。 その様子を見て、真紅は辛そうに眉をしかめると水銀燈に抱きついた。もちろん、すり抜けない程度に。 「お別れ、だわ」 もう貴女と一緒に生きていけない。 貴女と同じものを見て、同じものを聞いて、同じものを感じて、笑いあって、喧嘩して──それから。 それから。 何かが弾けたように大きな叫び声をあげながら真紅は泣き叫んだ。 でも、水銀燈の耳には何も届かなかった。 終わり それは、ある秋の夕暮れのこと。 公園のもみじの木を水銀燈が見上げていました――。 紅「こんな所で何しているの、水銀燈?」 銀「紅葉が始まったみたいだと思って、ちょっと見てたのよぉ。 ほら、木の上の方がちょっと色づいてるでしょ?」 紅「あら、本当だわ。この街にも秋がやって来たのね」 銀「“小さい秋みつけた”って感じねぇ」 そんな水銀燈を見て、真紅はクスッと笑います。 銀「何なの?どうして笑うのよぉ…」 紅「意外と可愛らしいことを言うのねって思ったのよ。 気に障ったなら謝るわ。ごめんなさい」 銀「べ、別に気になんてしてないけどぉ…」 少し照れくさそうに話す水銀燈の頬を秋風がそっとくすぐりました。 そして、一枚のもみじの葉が真紅の髪にハラリと落ちて――。 紅「あっ、もみじが…」 銀「ちょっとじっとしてなさいよ、真紅」 紅「えっ?」 銀「もみじが髪飾りみたいで綺麗だわぁ。 ……貴女、結構似合ってるわよ」 紅「そ、そうかしら?///」 銀「…勘違いしないでよね。私は、もみじを褒めただけなんだからぁ///」 それは、ある秋の夕暮れのこと。 ほんのりと赤く染まった二人の頬にも、小さい秋みつけた――。 『秋の散歩』 この時期にしては暖かく、爽やかな空気が流れているある日の事。ちょっと意外に、散歩をしている水銀燈の姿があった。 「はぁ……良い天気ねぇ」 とくに目的はなく、ぼぉっとしながら道を歩いていた。周りに人気はなく、水銀燈の視界に入るのは、愛しいあの娘を連想させる鮮やかな紅葉だった。 ひらひらと落ちた一枚の紅葉が、偶然水銀燈の足元に落ちてきた。それを何気無く拾うと、なんとなく眺めていた。 「……こういう色を、深紅っていうのねぇ…」 周りの紅葉よりも一際紅く、まさに深紅と呼ぶにふさわしかった。 そんな事を考えていると、もう一つの真紅が頭をよぎった。長く綺麗な金髪と、人形のような蒼い瞳をもつ女の子。 「あら、水銀燈?」 突然声がして、はっ、と我に返った。目の前には、ちょっとだけ驚いたような表情の真紅だった。 「こんなところで何をしているの?」 「…別にぃ。なんとなく散歩してただけ」 「……貴方が散歩、ねぇ」 意外そうな、けれどどこか感心したような笑みを浮かべる。 「…何よぉ」 「ふふ、別に」 「言わないとどうなるか…分かるかしらぁ?」 「? さぁ…」 不思議そうな表情を浮かべる真紅に、水銀燈はニヤリと笑い――頬に口付けした。 「なっ…!?す、水銀燈っ…!」 「ふふ、こうなるのよぉ?」 「貴方!こんな所誰かに見られたら…!」 「はいはぁい。頬がこれみたいに紅いわよぉ?」 そう言うと、先程拾った紅葉を真紅の唇にくっつけた。 「す…水銀燈っ…!!」 秋の散歩から秋の運動会になっても、水銀燈の顔はより清々しいものだった。 end 例えば恋とか愛とかそれに近い感情を表すとき、貴女は桃か赤の絵の具を使うでしょう 例えば嫌悪とか嫉みとかそれに近い感情を表すとき、貴女は黒の絵の具を使うでしょう でも私は違う 私が愛や恋から繋げる筆先には黒が染められていて そこから描かれる線は何時しか貴女を映し出すのよ 「…貴女は印象派が好きだったかしらぁ?」 「特に考えたことはないわね、でも気に入った絵を並べてみたらそうかも知れないわ」 有名所の作品ばかりが印刷された本を開いていたら、後ろから水銀鐙の声がした その絵なら前に描きかけの状態で見たことがある、と言われたが、本当かどうかは確かめようがない しかし吐いて無駄な嘘をわざわざ吐くとも思えないので、それは貴重な体験をしたわね、と返してやった 「でも私には絵を見て美しいと感じることが理解できないわぁ」 私に喧嘩を売るつもりで言ったのだろう そうね、と答えた私を見て、目を円くした後につまらなそうに唇を尖らせた そんな彼女を見て ふ、と笑うと、頬を少し染めて眉間の皺を深められた 勿体ないからそんな顔をしないでという言葉は逆効果で、彼女の表情からはすっかり普段の美しさは消えていた 「水銀鐙」 後ろを向いてしまっている彼女を優しく包む 振り払おうとした腕を動かす直前に、強く力を込めた 目の前に広がるは黒 絵よりも遥かに美しいと思えるそれは暴れるのを諦めたようだ 「水銀鐙、例えば恋とか愛とかそれに近い感情を表すとき、貴女は何色を用いるのかしら」 私は黒色ね、と続ければ、そのきょとんとした顔はまたさっきのように赤く染まってしまうのだろう 分かっていながら、私はそのまま口を動かした END 紅「水銀燈、ちょっと質問していいかしら?」 銀「なぁにぃ?ご褒美付きなら答えるわよぉ。」 紅「なら答えてくれたら私の×××を見せてあげるわ。」 銀「・・・いいわぁ」ゴクリ 紅「じゃあ、質問。何で鷹野三四に手を貸したの?」 銀「はぁ?何のことぉ?」 紅「それと、なぜアウラを消そうと、、 銀「ストーップ!!これ以上は他のアニメの話になるから止めなさぁい!」 紅「でも気になるのだわ!教えなさい、野村さん!!」 銀「止めなさいって言ってるでしょうこのヲタ真紅!だから人気ないのよぉ!」 紅「なっ、誰が人気ないですって!私こそがこの物語の主人公なのに、、」 銀「ああ、もううるっさいわねぇ!」 チュッ 紅「ん、、、ぷはぁっ!な、、?」 銀「構ってほしいなら素直に言いなさぁい。分かりづらい子ねぇ。」 紅「そ、そんなつもりじゃ、、、///」 グダグダアリスゲーム 銀「ねぇ真紅、貴女って紅茶好きだったわよね?」 紅「ええ、好きよ」 銀「これ、知り合いから貰った紅茶なんだけど、貴女にあげるわぁ」 紅「私に?」 銀「そうよ。だって、私は紅茶になんて興味ないもの。貰っても仕方ないわぁ」 紅「それなら頂くけれど…――って、これ、ダージリンのセカンドフラッシュじゃないの。 これはね、とても高級なものなのよ、水銀燈」 銀「そうなの?私にはよく分からないわぁ」 紅「そうだわ、せっかくこんなに良い紅茶が手に入ったのだから、翠星石たちも呼んでお茶会でも開こうかしら。 勿論、貴女も来てくれるわよね、水銀燈?」 銀「たくさんの人を呼んだら、せっかくの紅茶が減っちゃうわよ。高級なんでしょ?勿体ないじゃない…」 紅「あら、どうやらご不満のようね。それなら、貴女と私の二人のお茶会というのはどうかしら?」 銀「…ふ、二人きりで?」 紅「ええ、そうよ。明日の3時頃でいいわよね?」 銀「ちょっと勝手に決めないでよぉ!」 紅「いいこと?約束よ、水銀燈。ちゃんと来て頂戴」 銀「…気が向いたら行ってあげるわぁ」 ――何よ、この流れ…。気に入らないわぁ。 紅茶で上手く口実を作って真紅の家に遊びに行くつもりだったのに、 最終的にはあの子に主導権を握られてしまうなんて…。 まるっきり形勢逆転じゃない。 それに、何とか二人きりのお茶会にしようとして妙なことを口走ってしまうなんて…。 どうして、あの子を前にすると私は素直になれないのかしら? こんなに好きなのに…。 私って、本当におバカさんねぇ……。 ねぇ真紅、悔しいけれど、明日のお茶会には行ってあげるわぁ。 約束を破って、貴女に叱られるともっと悔しいから――。 水銀燈「ほぉら真紅ぅ~。あなたのローザミスティカはこっちぃ?それともこっちのほうかしらあ~」 真紅「やっ!ちょっと水銀燈・・・ひゃん!やめ・・・やめなさ・・・いひゃっ////」 水銀燈「ほらほらあ、早く逝っちゃってジャンクになりなさいよお///」 真紅「やめ・・・やめて・・・はぁんっ!」 水銀燈「あらぁ真紅ぅ?もう降参なのお?つまんなぁい」 真紅「・・・お姉様のくせに・・・ハァハァ///」 水銀燈「え?」 真紅「この方が雰囲気でるでしょ?『お姉様』///」 水銀燈「くっ・・・///」 真紅「お姉様っ!」 水銀燈「真紅ぅ~!!可愛くなぁい!可愛くないわあ!こんな時だけ姉扱いして!まだ余裕だといいたいのお!いいわ、もっともっとお仕置きしてあげるわよ!!」 真紅「んあっんっ!ん!ん!だめっ!このままじゃほんとに」 水銀燈「ジャンクにしてあげるわ!私だけの可愛くジャンクにっ///」 真紅「ハァハァ・・・いいえ水銀燈、アリスに・・・アリスになるのだわ」 水銀燈「アリスに?」 真紅「ええ、一緒になりましょ?アリスに///」 水銀燈「え?あん!真紅っ///ずるいっ///あん///」 真紅「ああんっ!す、水銀燈と溶けあって・・・」 水銀燈「こんなに・・・熱いっんあん///」 真紅「水銀燈////一緒に、一緒に・・・」 水銀燈「真紅っ真紅う~」 真紅「ひゃあああああああああ////!!!」 水銀燈「いやぁぁぁぁぁぁぁぁん/////!!!」 ~二人だけのアリスゲーム~ 完
https://w.atwiki.jp/83452/pages/2638.html
紬「澪ちゃん・・・?」 唯「おかしいね・・・確かに普段の澪ちゃんなら起きてるはずだよ」 金糸雀「・・・蒼星石、澪の夢の中に入ってみるかしら」 唯「そんなこともできるの!?」 蒼星石「そうだね、起きないのには何か原因があるのかも」 律「な、なんだよ・・・原因って・・・」 蒼星石「それは澪の心の中を覗いてみないとわからないよ」 翠星石「澪に何があったって言うですか・・・?」 金糸雀「恐らく昨日の戦いで体力を消耗したせいかしら」 紬「確かに、あの状況では私よりも先に澪ちゃんが倒れてもおかしくなかったわ」 唯「澪ちゃんは大丈夫なんだよね?・・・ね?」 蒼星石「それは・・・なんとも言えない。とにかく、澪の夢の中に行こう」 律「おうっ!待ってろ、澪・・・!」 … … 梓「ねぇ」ポローン、ポローン・・・ 水銀燈「何よ」 梓「水銀燈は、どうしてここに?」ポローン、ポローン・・・ 水銀燈「さっきも言ったじゃない、あんたのギターを聴きに来たのよ」 梓「それはわかってるけど、そうじゃなくて」 水銀燈「何よぉ?」 梓「私のギターをどこで聴いたの?」 水銀燈「あんたの家から音が漏れてたのよ、決まってるじゃない。・・・馬鹿?」 梓「うっ・・・(部室じゃなくて私の家だったんだ・・・)」 水銀燈「あれは、そう・・・めんどくさい雨の日だったわぁ」 梓「雨の日・・・?(最後に雨が降ったのって・・・2週間くらい前じゃなかったっけ?)」ポローン、ポローン・・・ 水銀燈「そうよぉ。ひどい土砂降りだったわ」 梓「あぁ、土砂降りの日・・・うん。覚えてるよ(あの日、確か部活を休みにして早めに帰ってきたんだよね)」 水銀燈「それで雨宿りに来たのよ。あんたの家に」 梓「そう、だったんだ・・・(全然気がつかなかった・・・)」 水銀燈「すると変な歌声が聴こえてくるじゃなぁい?」 梓「歌じゃなくてギターだけどね」 水銀燈「その時はそんな楽器あるなんて知らなかったもの」 梓「部屋の中見たらわかる筈だけど・・・」 水銀燈「カーテン閉めてたヤツがよく言うわぁ?」 梓「あれ、そうだったの?ごめんね」 水銀燈「別に謝らなくてもいいわよぉ?あんたの姿に興味なんて、微塵もなかったから」 梓「あっそう(可愛くない・・・)」 水銀燈「それにしても、あんたって毎日毎日、ギター弾くことしかやることがないワケぇ?あはっ、可哀想ぉ」 梓「うるさいなー。・・・でも、いいんだ。それが私のいきがいだから」 水銀燈「・・・?」 梓「私は音楽が、ギターが大好きなの。誰に否定されようと辞める気はないし、笑われたって構わないよ」 水銀燈「ふぅん?・・・じゃあ、私が指差して笑ってあげるわよ、感謝しなさぁい?」クスクス 梓「・・・(こいつ、ムカつくかも・・・)」イラッ 水銀燈「あは!あっはっはっは。惨めねぇ?誰からも相手にされずに、お友達は楽器だけ。笑えるぅ」 梓「・・・友達くらいいるし」 水銀燈「やだぁ、ムキになっちゃって」クスクス 梓「ムキになんて、なってないよ(あー!ムカつく!)」 水銀燈「ま、いいんだけどね」 梓「?」 水銀燈「あんたに友達がいないお陰で毎日ギターが聴けた訳だしぃ?暇つぶしくらいにはなったわぁ」 梓「・・・」ムッカー 梓「水銀燈も人のこと言えないんじゃない?」 水銀燈「はぁ?」 梓「私のギター、毎日聴いてたんでしょ?っていうかさっき言ってたよね『毎日毎日ギター弾くことくらいしか~』って」 水銀燈「そ、それがなんだって言うのよ!?あんたぁ、何が言いたいのよ?」 梓「水銀燈も友達いないんでしょ。だから毎日私の家に来てるんでしょ」 水銀燈「何勘違いしちゃってるわけぇ?」 梓「事実でしょ」 水銀燈「悪いけどぉ・・・私は友達なんてくだらないもの、ハナから必要としてないから」 梓「そうかな」 水銀燈「あんた、出鱈目ばっかり言ってると殺すわよぉ?」 梓「はい、出鱈目ばかり言ってすみませんでした(目が本気だ・・・!)」 水銀燈「第一、一人じゃ何も出来ない人間っていう生き物と、これからアリスになる私を同じに考えないでくれるかしらぁ?」 梓「わかったよ・・・」 水銀燈「あら、反論しないのねぇ」 梓「確かに、私は一人じゃ何もできないしね」 水銀燈「ふぅん?そこは認めるのね?」 梓「音楽をしてるとわかるよ」 水銀燈「なぁに?それ。ナゾナゾぉ?」 梓「そうかもね。・・・いつか、水銀燈にならこのナゾナゾが解ける日が来るかも」 水銀燈「その答えがナゾナゾみたいだわ。気にいらなぁい」 梓「そっか、なんでもないよ。気にしないで」 水銀燈「あっそぉ。って、ちょっと・・・さっきから手、止まってるわよぉ?」 梓「あ、ごめん」 水銀燈「なんでもいいから弾きなさいよ」 梓「えーと・・・」 水銀燈「ほら、早くぅ」 梓「じゃあ・・・」 ジャージャージャカジャカジャージャー 水銀燈「それ、なんていう曲なの?」 梓「ふわふわ時間」 水銀燈「あんたぁ、ふざけてると・・・殺すわよぉ?」 梓(ふざけてないのに!) 水銀燈「なんていうか・・・」 梓「わかってる。わかってるから言わないで」 ジャージャカジャカジャカ 水銀燈「・・・嫌いじゃないわ、その曲」 梓「そ、そう?」ッジャッジャ・・ 水銀燈「よく弾いてるわよねぇ?」 梓「うん、バンドでやってる曲だから」ジャカジャカ 水銀燈「バンド・・・オーケストラ・・・?」 梓「うーん、ちょっと違うけど、そんな感じかな」ジャラララ 水銀燈「ふぅん。・・・でも、箱に繋がないと間抜けな音ねぇ」 梓「だから、それはさっき言ったでしょ」 水銀燈「繋ぎなさいよ」 梓「無理、さすがにもう夜遅いよ」 水銀燈「つまんなぁい、帰る」 梓「うん、私もそろそろ寝るよ」 水銀燈「そう?聞いてないけど」 梓(可愛くねー!) 水銀燈「また暇があったら聴きにきてあげるわぁ?」 梓「とか言って、明日も来るんでしょ?」 水銀燈「殺すわよぉ?」 梓「なんで!?」 水銀燈「まぁいいわ。それじゃね」バサッ 梓「あ、ちょっと待って」グイッ ダコンッ! 水銀燈「あだっ!!」 梓「あ(やばっ)」 水銀燈「いったぁい・・・あんた、ケンカ売ってるn」 梓「梓」 水銀燈「はぁ?あんた、いい加減にs」イライラ 梓「だから、あんたじゃなくて梓だってば」 水銀燈「何それ、あんたの名前?」 梓「うん、そうだよ」 水銀燈「ふぅん、忘れなかったら覚えてるわ」 梓「それ明日になったら確実に忘れてるよね」 水銀燈「だって、あんたの名前なんて興味ないものぉ。ばーか」 梓「(むっ、やっぱこいつムカつく・・・!)・・・名前で呼んでくれないと、部屋に入れてあげないからね」 水銀燈「べっつにぃ?ギターが聴ければそれでいいわよ。勘違いしないでくれるぅ?」バサッ 水銀燈「それじゃね」 バサッバサッ・・・! 梓「行っちゃった・・・」 梓「なんだったんだろう・・・」 梓「それにしても、2週間くらい前か・・・」 梓「うーん、全然気が付かなかったや」 梓「確かにヤバそうな子だけど、思ったよりまともだったかも」 梓「・・・性格は死ぬほど悪いけどね」 … … 蒼星石「よっと」ストンッ 律「ここが澪の夢の中か・・・」 蒼星石「みんな、揃ってる?」 一同「はーい!」 蒼星石「よし、じゃあ澪を探そうか」テクテク 紬「でも、どこを探せば・・・」 唯「ここは・・・学校、だよね?」 翠星石「澪の通ってるがっこー・・・静かでいいところですぅ」キョロキョロ 金糸雀「ということは・・・ここ、律が通ってる学校なのかしら?」 律「あぁ、そうだぜ」 翠星石「と思ったけど、貧乏くさくてチンケなところですぅ」 律「お前は何か私に恨みでもあるのか」 唯「とりあえず、音楽室行ってみよっか?」 蒼星石「音楽室・・・?」 紬「えぇ、私達軽音部の活動場所よ」 蒼星石「なるほど、行ってみる価値はありそうだね」 金糸雀「律、道案内よろしくかしら」 律「おう、行こうぜ」 … … 翠星石「また階段ですか・・・」 唯「ほら、翠星石ちゃん!頑張って!」ファイト! 律「ここを登ればもうすぐだからな」 翠星石「がっこーってところは広くて大変ですぅ・・・」 金糸雀「・・・この亀の置物は何かしら」 律「さぁ?」 唯「意味わかんないよねー」タハハ 紬「それは生徒が亀のように長生きできますようにっていう想いから設置されたものよ」 律「そうだったのか!?」 紬「えぇ、嘘だけどね」 律「嘘かよ!」 唯「信じたのに!」 蒼星石「どうしてそんな嘘つくの」 金糸雀「しっ!静かにするかしら!」 律「どうした?」 金糸雀「中に、誰かいるのかしら」 唯「それって・・・!」 紬「ビンゴね」 翠星石「会話を盗み聞きですぅ!」 蒼星石「駄目だよ・・・。夢の中っていうのはプライベートなことがたくさんあるんだよ?」コソッ 律「お前もな」 真紅「でも、いきなり入っていくのはまずいでしょう?少し様子を伺うのは賛成だわ」 唯「うんうん、澪ちゃんびっくりするかもしれないし・・・」 紬「しばらくの間、ね?」ウフフフフ 「こっこら!ちゃんと聞いてるのか・・・?」 唯「澪ちゃんの声・・・?」 律「どうしよう、嫌な予感しかしない」 「なぁ、律・・・真面目に聞いてくれ」 紬「・・・」ハァハァ 律「やめろ・・・やめろ」 翠星石「夢の中までデコっぱちとランデブーですか、おめでてーですぅ」ハァ・・・ 蒼星石「翠星石、本当のことを言ったら失礼だよ」 律「蒼星石ちゃんが一番ひどい」 真紅「・・・スールの契りを交わした仲だったのね、貴女達」 律「ばっ!///そんなんじゃねーし!」 唯「ムギちゃん、スールって何?」 紬「あとでね」ハァハァ 「私は本気なんだぞ・・・?」 紬「告白シーン・・・!?」キタァァァ! 「律、私達・・・別れよう」 紬「」 律「あいつ・・・!なんて夢見てるんだよ!」 唯「りっちゃん、フラれちゃったね・・・」 律「あいつの夢だろ!?その居たたまれない人を見る目を今すぐ止めろ!」 蒼星石「えっと・・・澪が見てるのは悪夢なのかな・・・?」 翠星石「確かにこれは澪にとって目覚めたくなくなるレベルの悪夢ですぅ・・・」 金糸雀「律にはカナがついてるかしら!」 律「励ますな!」 紬「甘いわ」 唯「?」 紬「みんな、まだまだね」 翠星石「沢庵の言う事はよくわからんですぅ」 紬「私もさっきは言葉を失っちゃったけど・・・この夢が澪ちゃんにとって悪夢かどうか、まだ決まったわけじゃないわ」 律「おい、ムギ、何言ってんだよ」 「澪ぉ・・・!待ってくれ・・・!」 翠星石「これは、デコっぱちの声ですぅ」 律「そのデコっぱちっての止めてくれ」 紬「この展開・・・やっぱりね」 蒼星石「・・・?」 「わかってくれ、律・・・」 金糸雀「わからないことだらけかしら」 「澪・・・嘘、だよな・・・?」 「嘘じゃないよ・・・ごめん」 律「一体あいつは夢の中で何がしたいんだ」 「澪、私は・・・澪のこと、好きだからな?」 律「おいー・・・///」 「ごめん・・・」 真紅「律が必死に食い下がっているわね」 「せめて、理由だけ聞かせてくれないか?」 蒼星石「そうだよっ!一方的過ぎるよ!」 律「蒼星石ちゃんは既に昼ドラをみてる感覚なんだろうな」 唯「でも私も気になるなー・・・」 「理由・・・?」 翠星石「・・・」ゴクッ 「そんなの、ないよ」 唯「澪ちゃん・・・!」 「ただ飽きたんだ、それだけだよ」 律「」 翠星石「とんだ悪女ですぅ」 紬「やっぱりね」 唯「何が?」 紬「この夢は・・・澪ちゃんの願望よ」 律「澪の、願望・・・?」 翠星石「デコっぱちをふることが澪の願望って・・・」 紬「さっき翠星石ちゃんは『悪女』と言ったわね?」 翠星石「言ったです!」 紬「大まかに言うと、それよ」 12
https://w.atwiki.jp/rozenrock/pages/738.html
Story ID 0KBWjW7XO 氏(158th take) 水銀燈「この中に『また』私のヤクルトを飲んだおばかさんがいるわぁ…」 蒼星石「…」 水銀燈「(くんくん…)くせぇーーーーッ! コイツはヤクルトの匂いがプンプンするぜぇーーーーッ!」 蒼星石「く…バレた…」 水銀燈「だから…私が裁く」 蒼星石「水銀燈、喉が渇いたら近くにある飲み物を君だって飲むでしょ? 誰だってそーする。僕だってそーする」 水銀燈「確かに…でも蒼星石にハウリングをしても、私は可哀相だと思わん」 蒼星石「あっ!」 水銀燈「え? なになに?」 水銀燈「ハッ! …消えた…ただ一つ言える確かな事は…蒼星石…次に貴女の姿を見たらプッツンするだろうって事よぉ…」 蒼星石「ストラトキャスターだッ!」 水銀燈「プッツン」 水銀燈「蹴り殺してやる! このド畜生が!」 短編連作SS保管庫へ
https://w.atwiki.jp/rozen-yuri/pages/427.html
ここは色々な動物達が暮らす『へっぽこ動物村』。 何でこんな名前かと言うと、そこに住んでる動物達は皆ちょこっとだけ欠点があるから。 それ故に仲間達からハブられた動物達が仲良く暮らしてるのでありました。 今日はそんな中の、鷹の水銀燈と狼の真紅のお話をしましょう。 水銀燈がへっぽこと言われる理由、それは羽根が真っ黒だから。 真紅がへっぽこと言われる理由、それは草食だから。 そんな二人は幼い頃から一緒に暮らしている、いわば親友。そんな二人が仲良く、夜ご飯を食べている時でした。 「水銀燈! 私は鶏肉食べないって言ったでしょう!」 今日のメニューは水銀燈お手製のカレーライス。二人は行儀良く食べていたのですが。 真紅がスプーンを置いて、そう言いました。 「あらぁ、ごめんなさぁい。私は食べるものぉ」 水銀燈はくすくすと笑っています。どうやらわざとイタズラしたようです。 「嫌いなのよ、お肉は」 「ふふ、狼がお肉食べないなんて変なのぉ」 「貴女なんて、カラスみたいな真っ黒な羽根してるくせに!」 その真紅の一言で水銀燈はスプーンをガチャンと置いて、赤い瞳をギラリと光らせました。 「貴女だって、お肉が食べられないハブれ者じゃないのぉ!」 「何よ! やるって言うの!?」 真紅は指先の鋭い爪を構えてそう言いました。 「挑むところよぉ!」 そう言って水銀燈は羽根を広げると、窓から颯爽と飛び立ちました。 「くっ……逃げる気なのね!」 「ふふ、逃げるが勝ち、よぉ」 真紅も慌てて玄関から飛び出しましたが、水銀燈はふわふわとお空を逃げ回ります。 「降りてきなさい! このカラス!」 「やぁよ」 ふふん、と機嫌良さそうに鼻を鳴らして、水銀燈は更に高く飛び上がりました。 二人は仲良しでしたが、喧嘩も多いのでした。 真ん丸お月様が浮かぶ夜の山を追いかけっこ。二人はそれを楽しんでいるようでもありました。 「追い付けるもんなら追っかけてごらんなさぁい」 「待ちなさいっ!」 いくら俊足の狼と言っても空高く飛ぶ鷹に、追いかけっこでは勝てません。 「くっ……」 森の中を真紅は駆け回ります。上空に飛ぶ水銀燈の姿を睨みながら。 しかし、それがこんなことになってしまうなんて。 「……っきゃあああ!」 前を見てなかった真紅は足を滑らせて急な崖をまっ逆さまに落ちて行ってしまいました。 「真紅ぅ!?」 水銀燈が慌てて呼び掛けても、真紅は返事することなくその姿だけを消してしまいました。 森の中を目を凝らして見つめますが、いくら鷹の水銀燈でも樹が鬱蒼と茂っていては分かりません。 水銀燈は真紅を探しに森の中へ真っ逆さまに降りました。 「真紅、真紅っ!」 「す、ぎ……と」 その時、小さく水銀燈を呼ぶ声がしました。しかし、水銀燈の目に真紅の姿は映りません。 「どこ、真紅! 大丈夫なのぉ?」 「足を、捻ったみたい……動けないの」 鷹は狼ほど耳が良くありません。声は聞こえてもそれがどちらから聞こえるのかが分かりません。 水銀燈が草をかき分けかき分け進んでる時でした。 「水銀燈、もう少しまっすぐ進んで左」 「こ、こっちぃ?」 「そう。もうちょっと」 がさ、と指示された草をかき分けると横たわったぼろぼろの真紅がいるのでした。 「真紅ぅ! 足は、どう?」 「ごめんなさい。歩けないみたいなの」 真紅の足首を見ると両足とも真っ赤に腫れ上がっていました。 「仕方ないわねぇ」 「……なっ」 水銀燈は真紅をお姫様抱っこしようとしますが、真紅はそれをはねつけようと手をばたばたとさせます。 しかし、水銀燈はそれを強引に抑え込んで、再び空高く飛び上がりました。 「ふふっ、離してあげましょうか?」 「……くっ、」 悔しそうに顔を歪めた真紅は、おずおずと水銀燈の胸元の服を掴みました。 「きょ、今日だけだからね」 「はいはい」 真紅の頭を撫でた水銀燈は真紅をしっかり抱くと、羽を広げて帰路に向かいました。 「それにしてもぉ、よく私を誘導できたわね」 「あら、私は狼よ。貴女より鼻が効くのよ」 「ふぅん」 それにね、と真紅が少しだけ頬を染めて言いました。 「私が、貴女の匂いを間違えるわけないでしょ」 二人の姿をお月様だけが優しく見ていました。 終わり 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/rozenrock/pages/207.html
1曲目を歌い終わると真紅はステージの前に歩み寄る。 スポットライトが後ろから真紅を照らす。 無数の突き上げられた腕と歓声がホールを揺らしている。 フゥ~、大きく息を吸い込とマイクに向かって・・・。 「ねぇ、真紅ぅ、真紅ったらァ~」 水銀燈に肩をゆすられた真紅は眠りから覚める。 「あらッ、私、眠っていたのだわ・・・フゥワァァ~」 大きなアクビをして背伸びをする真紅を横目で見る水銀燈。 「もう東京に入ったわよォ~。それにしても凄い街ねぇ~」 真紅達が住んでいた海沿いの地方都市とは比べ物にならないスケールで 東京は真紅と水銀燈の目の前にその存在感をもって現れた。 バスの窓越しに流れる高層ビルの群れを見ながらニヤリと笑う水銀燈。 「ウフフ、今日からこの街が私達のぉ街になるのねぇ~」 「そうよ、私達のロックでこの街を取ってやるのだわ!」 真紅は力強く言った後、水銀燈の顔を覗き込むように見る。 「ところで水銀燈?貴方、お金いくら持ってるの?」 「けっこう持ってるわよぉ~、ほぉら」 水銀燈は札が詰まったサイフとバックの中から出した小型のセカンド バックの中身を真紅に見せる。 「水銀燈、これはどういう事なの? 貴女、まさかライブの前の日に あったコンビニ強盗の犯人じゃないでしょうね?」 「何を言うのぉ~。これは家にあったァ壷とかぁ、絵画とかぁ、色々 売っちゃったァァ~。ウフフフ」 「凄いわね水銀燈。これなら住む所も悩まなくてイイのだわ」 「真紅はいくら持ってるのぉ?」 「お腹がすいてきたのだわ」 「ねぇ、お金どれくらい持ってきたのぉ~?」 「ホラ、見て水銀燈、あのビルって都庁なのだわ」 「真紅ぅ、せめてぇ10万単位のぉ金は持ってるんでしょうねぇ~?」 「さっきから見てるけど芸能人はいないのだわ」 「真紅ぅ!」 無言のまま真紅はサイフを出すと水銀燈に渡す。中身を確かめる水銀燈の 顔色が変わっていく頃、真紅と水銀燈の夢を乗せたバスは東京駅へと着いた。 東京駅で口論を始める真紅と水銀燈。 この2人が中心となったバンドがやがて全てのミュージックシーンを 塗り変えることになるとは道行く人々は気付いていなかった。 Legend of Rozen Maiden(最終章・序幕 完) ~最終章・夢の扉編に続く~ 前章「旅立ち編」へ戻る/長編SS保管庫へ/最終章「夢の扉編」へ続く
https://w.atwiki.jp/ifrozenteacherss/pages/599.html
水銀燈「…ん…もう、こんな時間か…。」 その日、水銀燈はいつものように、規定の時間に学校へ行かずに惰眠をむさぼっていた。 いつもなら、このぐらいの時間になると薔薇水晶が迎えに来るはずなのだが、どうやら今日は諦めたらしい。 水銀燈「ふぅ…こんなことで済むのなら、始めからインターホンの電源を切っておけばよかったわぁ…♪」 そう言うと、水銀燈は布団をかけなおし、静かに寝息を立て始めた。 しかしその直後、どこからともなくヘリコプターの轟音が辺りに響き渡る。 水銀燈「…うるさいわねぇ…。一体何の宣伝よ…?」 そう、それはただのヘリコプターのはずだった。 頭から布団をかぶり、その轟音に耐える水銀燈。そこへ、窓ガラスの割れる音が室内に響く。 その音に驚いて飛び起きると、そこには薔薇水晶に似た白い服の女性がいた。 水銀燈「誰…!?」 思わず身構える水銀燈。白い服の女性は、微笑みながらこう答えた。 雪華綺晶「初めまして…お姉さま。私は、薔薇水晶の姉…雪華綺晶…。妹の命により、貴女を学校へ連行します…。」 …水銀燈と雪華綺晶…これが、2人の初めての出会いだった。 ローゼン「…というわけで、全員そろったところで皆に紹介するね。この方は、薔薇水晶のお姉さんの『雪華綺晶』君。ちなみに前職では、傭兵の仕事をしていたらしいよ?」 その紹介に、あるものは驚きの声を上げ、あるものは『こいつにはイタズラするのは控えよう』と心に誓った。 ローゼン「じゃあ、早速仕事を…といいたいところなんだけど、まだ君の机が無いんだよね?薔薇水晶君、旧校舎から机を持ってきてあげてくれるかい?」 薔薇水晶「はい、喜んで…!」 姉と一緒に仕事が出来るのがとても嬉しいらしく、薔薇水晶は喜びに満ちた顔で旧校舎へと向かった。 それを確認すると、水銀燈は雪華綺晶にこんなことを言いだした。 水銀燈「…って事は、あなたは私の『後輩』って事よねぇ…?先輩の家の窓ガラスを勝手に割っていいと思ってる訳ぇ?」 雪華綺晶「えっ…!?ご、ごめんなさい!お姉さま…!!きちんと弁償しますから…!!」 その言葉に思わず水銀燈はほくそ笑んだ。 軍隊といえば、やはり体育会系…そして、上下関係は絶対…その予想は見事に当たった。 水銀燈「いいのよぉ…♪元々、私が学校に来なかったのが悪かったんだしぃ…。あ、でも、今日お財布持ってくるの忘れちゃったから、お昼ご飯代貸してくれるぅ?」 …こうして、水銀燈は雪華綺晶にたかり始めた。 薔薇水晶「姉さん、今日は久しぶりに外でご飯食べない…?」 雪華綺晶「…ごめん。お金、無いから…」 学校へ赴任してから1週間…雪華綺晶はお金の工面に苦労していた。 あれからというもの、水銀燈はコーヒー代から架空の香典費用に至るまで、あらゆる面で雪華綺晶にお金を『借り』に来た。 雪華綺晶としては、先輩の頼みを断るわけにもいかず、また妹にカッコ悪いところを見せるわけにもいかずといった悪循環にはまりつつあった。 そんな雪華綺晶の様子を不審に思ったのか、ある日薔薇水晶は雪華綺晶のあとを尾行した。 元々傭兵だっただけに、何度かばれそうにはなったが、ついにその原因を突き止めることに成功した。 水銀燈「ごめんねぇ…急に呼び出したりなんかしちゃって…。実は私、車で人引いちゃって、その示談金に200万ぐらい…いや、100万でいいから貸して欲し…」 薔薇水晶「姉さん…!この人の言っている事は全部嘘だから、騙されちゃダメ…!!」 突然現れた薔薇水晶に少し驚きながらも、水銀燈は落ち着きを取り戻し返答した。 水銀燈「失礼ねぇ…。勝手に嘘つき呼ばわりしないでくれるぅ…?」 薔薇水晶「だって、銀ちゃんの車…傷一つ付いて無いじゃない…!最近、何か姉さんが元気ないと思ったら、こういうことだったのね…!!早く、姉さんに貰ったお金…返してあげて!」 水銀燈「やぁよぅ…毎日ヘリで登校するぐらいだから、お金一杯持ってるんでしょう?それに、お姉ちゃんが決めたことに、妹が口を挟んじゃダメよぉ。さ、行きましょう…雪華綺晶…♪」 雪華綺晶「で…でも…」 雪華綺晶の手を引っ張って、外へ連れ出そうとする水銀燈。その行く手を薔薇水晶が遮った。 薔薇水晶「だめ…。お願いだから、早く返してあげて…!」 水銀燈「…邪魔よ!」 そう言って、水銀燈は薔薇水晶を突き飛ばした。 「うっ…!」っと短く声をあげ、尻餅をつく薔薇水晶。その薔薇水晶に駆け寄ると、雪華綺晶は水銀燈をにらみ、小さくこう呟いた。 雪華綺晶「…ばらしーを、いじめたな…?」 その声を聞き、薔薇水晶は思わず叫んだ。 薔薇水晶「大変…!!銀ちゃん、早く姉さんに謝って…!こうなると、私でも止められないの…!!だから、早く…!!」 水銀燈「ふん…何を言ってるの!?傭兵だか何だか知らないけど、この私にかなうわけ…」 その瞬間、1発の銃声が廊下に響き渡った。水銀燈の輝くような銀色の髪が、何本か地面に落ちる。 水銀燈「…え!?」 雪華綺晶が取り出したもの…それは、デリンジャーと呼ばれる小型の拳銃だった。 再びそれを水銀燈に構えると、雪華綺晶はこう言った。 雪華綺晶「…私はどうなってもいい…。でも、妹に手を出すことだけは絶対に許さない…!!」 薔薇水晶「姉さん、やめて!私なら大丈夫だから!!銀ちゃん…早く!!」 真紅「何!?今の音は一体何なの!?」 発砲音を聞きつけ、続々と人が集まってくる。 その人ごみのせいで、もはや逃げようにも逃げられない状況になった水銀燈は、ついに雪華綺晶に謝罪した。 それは、決して屈しない女…水銀燈が初めて公式の場で人に謝罪した瞬間でもあった。 そう…有栖川学園最凶と謳われた水銀燈が、この屈辱を味あわせてくれた雪華綺晶を斃すためには、少しだけ時間が必要だった…。 心の奥底で、残忍かつ徹底的な復讐を誓う水銀燈…。 こうして、多くの火種を残しながらも、一時的な均衡は学園に訪れた。 そして、幾多の争いを経験するうちに、互いの気心が知れるようになると、両者の関係は良好なものへと変化していった。 …雨降って、地固まる… 二人には、そんな言葉がよく似合っていた。 完
https://w.atwiki.jp/sinsougou/pages/44.html
前ページ次ページローゼンメイデン 小ネタ集 ヨウラン「おーい、シン。また、お前宛、ゲッ!」 水銀燈「なぁに? 失礼な人間ね。シンなら今は留守よぉ」 ヨウラン「そうか、それじゃまた」 水銀燈「お待ちなさぁい。シンへの届け物なら私が預かるわぁ。 貴方が引き返したら私がまるで留守番の一つも出来ないみたいじゃない」 ヨウラン「そ、それはそうだが…まぁ、えーとコレだ」 ―カートには大量の手紙の束と贈り物多数 水銀燈「……コレ全部なの?」 ヨウラン「ああ。それと、こっちはレイの分だが(同じくカート一杯)」 薔薇水晶「なら、預かる」 ヨウラン「そうか。じゃ、確かに届けたからな。……勝手に弄るなよ。俺は知らないからな(脱兎)」 水銀燈「解ってるわよぉ。ふん! しかし……もてるみたいね。私達のミーディアムは」 薔薇水晶「エリートらしいから。……赤い服を着た人間って」 水銀燈「そうなのぉ? シンはそういうの話してくれないわ」 薔薇水晶「貴女は何時も帰って来たら、おねだりと文句ばかり」 水銀燈「なっ! それはシンがだらしないし、私の言う事を聞いてくれないからよぉ!」 薔薇水晶「けど、それで何も言わせて無いんじゃ? レイは良く話してくれる」 水銀燈「……くっ、何よぉ。私が悪いみたいじゃなぃ(ぷいっ」 薔薇水晶「……しかし、人間は不思議ね」 水銀燈「……なにが?」 薔薇水晶「こんなにたくさんモノをよこして」 水銀燈「そうねぇ。手紙に、プレゼントと言う奴ばかりこうも沢山」 薔薇水晶「……確か……そう、電話。あれですぐ話せるのに。わざわざ字にするなんて不思議」 水銀燈「何が書いてあるのかしら?」 薔薇水晶「こういうのは勝手に開けてはいけない筈」 水銀燈「……気にならない?」 薔薇水晶「……少し」 水銀燈「一個位見てもばれないわ。特にこのヤガミとか言う人間のは沢山来てるし」 薔薇水晶「けど、私達じゃ文字が読めない。きっと難しい字を使っている筈」 水銀燈「……それじゃ、暇そうな人間を一人捕まえて読ませればいいんじゃなぃ?」 翠星石「で、翠星石の所へ来たですぅ?」 薔薇水晶「貴女のミーディアムが一番暇そうだから」 メイリン「あのぉ、別に私は暇って訳じゃ。ただ、戦艦には3人ずつオペレーターが配備されるからね?」 翠星石「確かにメイリンは仕事場でも暇そうですぅ」 メイリン「翠星石ぃ~」 水銀燈「細かい事は良いわぁ。コレを読んで頂戴」 メイリン「コレは……シン宛ての手紙? どうしたの?」 水銀燈「ゴミ箱に捨ててあったのよぉ」 薔薇水晶「(……嘘)」 水銀燈「(どうせ、後で私が全部捨てるから同じよぉ)」 メイリン「あーー、シンこういうの物臭だからねぇ。まぁ、捨ててあるのならどうしようと勝手よねぇ♪」 翠星石「皆でネタにして愉しむですぅ(酷」 (一応プライバシーの為内容割愛) メイリン「~~あなたの愛しのハヤテ・ヤガミよr(途中で奪われる)」 水銀燈「(剣で串刺しにした後17分割)」 薔薇水晶「……凄い内容だった」 翠星石「妄想炸裂だったですぅ」 水銀燈「このドロボウネコ! 手紙だからって好き勝手に書き過ぎよ! 誰の頭の中だろうがシンは私のものよ!(手紙を踏みつけながらも周りが見えてない)」 メイリン「噂どおり激しいのね。水銀燈って」 薔薇水晶「何時も彼のことになるとこんな感じ」 翠星石「まったく、水銀燈も変わってしまったですぅ」 シン「な、なんなんだよ! 今日は帰って来てから!」 水銀燈「おだまり! 何処の馬の骨か解らない女に色目ばかりを使って! 私という者がありながら許せないわぁ!(ごすっどすっ)」 シン「いたたたっ。おい! 今のはほんと痛かったぞ!」 水銀燈「今日はシンが解るまで! 私はぁ! 殴るのを止めない!」 シン「何をするだーーー!!(泣」 レイ「今日は一段と激しいな。……何かあったのか?」 薔薇水晶「……知ってるけど、知らないって事にしなきゃいけない」 レイ「……ふむ。そうか」 薔薇水晶「そうなの。ごめんなさい」 レイ「なら、仕方ないな(パソコンを起動させて例の板へ)」 薔薇水晶「何をしているの?」 レイ「少し、シンが心配でな。他の人に相談してるんだ」 薔薇水晶「……レイは彼に優しい」 レイ「そうか?」 薔薇水晶「そうよ」 レイ「……そうかもしれないな(ふっ)」 前ページ次ページローゼンメイデン 小ネタ集